今は昔、麻や木綿がずっとずっと貴重だった頃に生まれたこぎん刺しと刺し子。粗い布の目を塞ぐように、線を描くように、休むことを知らぬかのように連続して施された針目は、体を守り、衣を強くし、同時に人々の心と日々の暮らしを支えたのでしょう。伝統に学びながら、今の、私たちの暮らしに寄り添った作品を生み出す植木友子さんのこぎん刺しと、茂呂居梅花さんの刺し子、ふたりの針しごとをご紹介いたします。


musubiでもおなじみ、伝統柄はもちろん、東北(みちのく)柄の独自図案を考案されたハリノヲト植木さん。実は植木さん、刺し子を手掛けられる茂呂居さんと「汲古舎」という屋号で一緒に活動されています。今回の展ではこぎん刺しと刺し子、異なる2つの針しごとをお届けできればと思っております。どんなものが生まれてくるのか・・・どうぞお楽しみに。

会期中はこぎん刺しと刺し子、ふたつのワークショップも開催予定。詳細はまた追ってお知らせいたしますね。

◆ KOGIN + SASHIKO 汲古舎の針しごと
2016/10/21(金)~ 29(土)12:00 – 18:00
[会期中24日(月)お休み]

*植木さん・茂呂居さん在店日:10月23日(日)

ちなみに植木さん、この9月に初の単行書籍を出版されました!こぎん刺しの伝統柄から、青森のりんご、秋田のイタヤ馬、岩手の鉄瓶に山形のさくらんぼ、宮城のこけしに、福島の赤べこ、こちらの図案も全て紹介されています。そしてご当地シリーズは東京や山梨、福井まで・・・書店でお見かけしましたらぜひお手に取ってご覧になってみてくださいね。


・「こぎん刺し 模様遊び 」(日本ヴォーグ社)植木友子 著