古典に学びつつ、その時々で心動かされるものを美しい意匠に仕立てるあひろ屋・野口由(ノグチユキ)さんの手ぬぐい。出会いは今から17年前のこと、全て違う形の鉄瓶16種類が並ぶ一枚でした。図柄は全て手描き、製作は職人さんに依頼し注染という技法で染められます。細番手の糸を使った生地を使用しているため、質感はしっとりと柔らかい。手拭き汗拭きハンカチ代わりに、頭や首に巻いて、お弁当や贈り物を包んで、かごや収納の目隠し布に。たおやかな意匠と絶妙な色遣いをお愉しみいただけましたら幸いです。

◆ 『あひろ屋の手ぬぐい』展

2019年5月31日(金)~6月8日(土)12:00~18:00

[会期中6/3(月)お休み]

手ぬぐい、ハンカチとは異なる大きさ、肌触り、使い勝手、またその意匠に魅了され、一枚また一枚と集め始めたのは二十代の頃。それから程なくして出会ったのがあひろ屋さんの「鉄瓶」でした。意匠、色遣い、構図、このモチーフをこの方向からこんな風に捉えるんだ!と、わくわくしました。あれから17年、こうして自分の店で野口さんの作品をご紹介できることになるなんて、なんとも縁とは不思議なものです。手ぬぐいを通して、あひろ屋・野口由さんの視点をお伝えできますように。どうぞお楽しみに!